登山サークル アウトドアチャイルド

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愛宕山 奥の院 2024年8月31日(土)
投稿日
2024/08/31
 2024年8月31日。土曜日。8時33分。小作駅のホーム。生茶を飲んでいる。昨日は青梅〜奥多摩間の電車のダイヤが乱れていた。そのためハイキングに向かったが、青梅駅で立ち往生し、結局そのまま引き返した。そして今日またとりあえずハイキングに向かっている。

 今回見た夢は、けっこう覚えている。見られたくない赤裸々な日記を、他者から読まれてしまった夢だった。読まれてから、その日記を読み返し、赤面してしまうという夢だった。読まれたくないとは、一体どういう事なのか。なんか、みんなで合宿みたいな事をしていて、その合宿期間が残り13日くらいで、その13日の間に、ある女の子にアタックしようと思い、その決意表明とか、そのための綿密な計画とか、そして、その女の子に対する妄想みたいなこととかを、その日記に、赤裸々に書いていた。

 今、河辺駅。とりあえず古里駅まで行って、セブンイレブンでなんか買って、食う。それから宮ノ平駅に移動して、青梅丘陵でハイキングをする。うっすらと、そんな予定を立てている。今、電車の中で、生茶を飲んでいて、もうすぐ飲み終わりそうである。その後、青梅駅で、コーヒーを買って飲むだろう。それがいつものルーティーンである。しかし青梅駅についたとき、一分後に、すぐに奥多摩行きの電車が出発という状況だったので、コーヒーを買う暇は無かった。今、その電車の中である。

 9時6分。二俣尾。気になるお山を見上げている。送電塔が立っている山である。地図アプリで確認すると、そこは、「愛宕神社の奥の院」であるらしい。あるいは、「幸せの鐘展望台」であるらしい。そのふもとには愛宕神社や吉川英治記念館がある。なかなか興味をそそられる。一度登ってみようかと思わせられる。

 愛宕神社について、軽くネットで調べてみた。――愛宕権現(あたごごんげん)は愛宕山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神号であり、イザナミを垂迹神として地蔵菩薩を本地仏とする。神仏分離・廃仏毀釈が行われる以前は、愛宕山白雲寺から勧請されて全国の愛宕社で祀られた。(※ウィキ)

 10時9分、二俣尾駅から歩いている。なかなか渋いエリアである。青梅市立第六小学校が出てきた。グランドの広い小学校である。カラスが道路をウロウロしている。このへんの家賃はきっと安いだろう。奥多摩橋を渡っている。橋の上から見下ろす川の風景は良い。うっそうと木が生い茂っている。白と黒の小鳥が草を食っている。飛べるくせに、道路を走り回っている。むこうに薬局が見える。南東の方向に進んでいる。山がどんどん近づいている。ドラッグセイムスまで来た。吉川英治記念館まで、320メートル。セブンイレブンが出てきた。

 10時25分、愛宕神社の入口に到着した。入っていく。そういえば以前に、ここを通りかかり、とても気になった神社であったことを思い出す。かなり規模の大きな愛宕神社である。ふもとの神社に入っている。急な階段が目の前にある。せっせと登っていく。リュックからタオルを取り出す。今日はもう、ふもとの神社だけで良いような気になっている。奥の院はまた別の機会にしようかと思い始めている。先ほど高齢女性とすれ違い、挨拶を交わした。本殿にやってきた。神社の由緒や歴史が書かれた解説板は見当たらない。風格のある立派な本殿である。

 日の出山への矢印の道標がある。進んでみる。こちらの道からでも奥の院に行けそうだ。ただ、少し遠回りになってしまいそうだ。奥の院の手前には、「幸せの鐘展望台」という場所もある。

 セブンイレブンの近くの愛宕神社の入り口の鳥居をくぐり、まっすぐ歩き、左折して、ふもとの神社の中に入った。しかしそこを左折せず――ふもとの神社には入らず、まっすぐに進んだほうが、本当は、奥の院まで近そうだ。下山時は、そっちの道で、下山したい。

 地図アプリを見ながら進んでいる。ジオグラフィカである。いかにも登山という感じである。完全に登山である。また一つ、近場の登山を発見した。二俣尾駅から歩いてきた。リュックの中には麦茶がある。先ほどコーヒーも飲んだ。肉まんも二つ食べた。

 分岐まで来た。日の出山の方向に進むようだ。即清寺への案内も見かける。その寺のことが気になってしまう。あまり人が通らない道のようだ。蜘蛛の巣で塞がれている。それを壊して進んでいく。息が荒くなっている。

 また分岐に出た。「吉野山園地」という文字も出た。日の出山、御岳山方向に進んでいく。こんなところからも御岳山に登れるのだなと思う。御岳山登山の新しい形かもしれない。

 汗をかいている。お茶を買ってきて正解だった。女郎蜘蛛の巣を破壊する。けっこう登るようである。これは楽ではない。このあたりでどうやら札所巡りのようなことをしているらしい。六十番への矢印を目にする。ここは愛宕山というらしい。即清寺が管理しているらしい。日の出山、御岳山方向に進む。

 さあまた分かれ道だ。どっちだ? 右なのか左なのか。左に進む。どうやら四国のお遍路を真似たようなことを、しているらしい。今回はそれはあまり気にしないでおく。今度そのお遍路を主催している寺――即清寺のほうにも立ち寄ってみようかと思う。平坦な道になった。なかなか渋いエリアである。なかなか長い道のりである。完全に登山である。久しぶりの登山である。もうすぐ、「幸せの鐘」である。虫が目の中に飛び込んできた。幸せの鐘で、一休みするとしよう。ここを少し下っていくと、「幸せの鐘展望台」である。

 そして「幸せの鐘」に到着した。なんという絶景か。驚く。こんな穴場があったとは。この、「幸せの鐘」だけのために来ても良い。奥の院不要説が浮上した。しかし本当に、なんという絶景か。

 幸せの金の鳴らし方を読む。――鐘の慣らし方、3回たたきます。1打目は、そっと自分のために。2打目は、心を込めて大切な人のために。3打目は、大きくみんなのために。数を守らなかったり、強く叩きすぎると、幸せが逃げてゆきます。愛宕山即清寺、88盛上げ隊。山内新四国八十八札所。

 1打目は、そっと自分のために。かん。2打目は、心を込めて大切な人のために。かん。3打目は、大きくみんなのために。かん。3回叩く。

 さて、では、奥の院に行こう。立ち去るに忍びない絶景スポットである。ここに何度も通いたくなるが、ここまで来るのは、きついはきつい。

 もう奥の院は行かなくても良いのではないか? もう充分なのではないか?

 白い送電塔が出てきた。分岐が出てきた。どうやら右らしい。木の小さな案内板がある。頭が痛くなるような上りが続いている。小鳥が鳴いている。姿は見えなくても鳴き声で小鳥だと分かる。しかしこんなにきついのか。

 11時20分、ようやく奥の院に到着した。立派な本殿が鎮座している。山門と、石灯籠が二本ある。立派な木も生えている。虫と小鳥が鳴いている。聞いたことがないような小鳥の鳴き声である。雰囲気は神社というよりも、お寺である。本殿というよりも、本堂である。本堂をぐるりと一周、歩く。本堂の鐘を鳴らしてみる。さあ、では下山しよう。

 12時43分。二俣尾駅のホームに、自動販売機が無い。電車が来るまで、ベンチに座って、25分ほど待つ。今日はなかなか大変な登山であった。下山時に一度転倒もした。登山靴は泥だらけである。これからスターバックスにでも行って、コーヒーを飲んで、のんびりしたい気分である。しかしどうしよう。一旦家に帰ろうか。その方が良いだろうか。牛乳とか、買って帰ろうか。電車が来た。乗る。ずぶ濡れのタオルをリュックに仕舞う。
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