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青梅丘陵 2024年8月28日(水)
投稿日
2024/08/28
2024年8月28日。水曜日。小作駅のホーム。生茶を飲んでいる。
今日も暑い。良い天気である。しかしその暑さも少し和らいだように感じられる。
今日もまた、とりあえず青梅丘陵に向かっている。素麺を食べてきたので、腹は空いていない。
どうせ外出して、歩くなら、本当は、いつもと違う場所のほうが良い。例えば今日なんかも、軍畑から御嶽まで、渓流ぞいを歩いた方が、きっと面白い。
だったらそうするか? あの道のり。あの渓流。その名は何という?
普通に多摩川である。御嶽渓谷周辺コースとも云う。しかし一体どこからどこまでが御嶽渓谷なのだろう。そのコースの途中には、澤乃井園があり、そこで飲み食いしたり、土産を買ったりすることができる。
しかし澤乃井園には、興味なし。今日は何もする気にならない。
しかし電車は進んでゆく。
10時07分。次は東青梅駅。
10時24分、タオルを首にかけ、宮ノ平駅から歩く。
結局今日も青梅丘陵である。昨日もここを歩いている。ほとんど毎日の散歩コース。
お馴染みの上り坂が始まっている。黙々と登っている。登山ならぬ、登丘である。
ミンミンゼミでも、ツクツクボウシでもない、セミの鳴き声を聞き取った。
しかしツクツクボウシは、ツクツクボーシツクツクボーシと鳴いたあと、イヨーイヨーイヨーイヨーと鳴くが、なぜそのように鳴き方が変化するのか。どうしてずっと、ツクツクボーシ、ではなく、イヨーに、変化するのか。
クイーッ、クイーッ、クイーッ、クイーッ。と、鳴いてるやつもいる。アブラゼミか何かだろうか。
セミの鳴き声、三種類以上ある。
しかしもうすぐ九月である。セミはいつまで鳴くのだろう。
夏が終われば、秋がくる。時の流れは早い。
滝汗が流れている。呼吸も乱れている。今、一番の坂道である。
雷電山コースへの分岐を尻目に、真っ直ぐに進んでいく。
精神的にきつい時、雷電山コースに進むことがある。自然の中をたっぷり歩き、気持ちを強くしようとする。以前、職場の人間関係で苦しんだ時、派遣の営業担当者から電話をするようにと命令され、電話をする勇気を絞り出すために、雷電山コースを歩いたことがある。そして登山後、強気で電話したものである。電話された営業の者がオドオドしたくらいの、強気っぷりであった。
家の中に引きこもると、気持ちが弱くなる。登山をすると、気持ちが強くなる。
平坦な道。
緩い上り坂。
一番きつい坂道は、すでに過ぎている。
耳に虫がまとわりついても、蜘蛛の巣に引っかかっても、気にせずぐいぐい歩いている。
目に飛び込んでくる虫。水分を求めているのか。
涼しい風が吹く。
トイレに来た。
ここからは楽な道のりである。心地よい風が吹いている。
第4休憩所ではおばさんたちが賑やかにお喋りをしていた。
白髪の高齢男性と、行き交った。
しかし反対方向に向かう人たちのゴールは、宮ノ平駅なのだろうか。私はいつも宮ノ平駅から青梅駅まで歩いている。
おばさん二人がベンチに座ってお喋りをしている。
高齢男性と、行き交った。
中年男性と、行き交った。
一度こうやって歩いてしまえば、ストレスが解消できていい。歩かないと調子が悪くなる。
もともと人間は運動する動物である。人間の歴史の大部分は、弱肉強食の自然の中にあった。長い人間の歴史上、文明化してからの期間は、まだ短い。その内臓などの体の作りは、弱肉強食時代と同じである。大昔、人間も、クマやカモシカと同じような生活をしていた。それが文明化し、運動しなくなり、それで体調が狂っている。だから運動をした方が良い。
ちわーっと、おじさん二人と、挨拶を交わす。
F1カーのようなものである。230キロで走るために作られた車を、毎日、40キロで走らせているようなものである。車の調子を整えるため、たまには230キロで走らなければいけない。
とはいっても、昔に比べ、ずいぶんと人間の寿命は伸びている。かの夏目漱石は、49歳で死んでいる。
元気にセミが鳴いている。
こんにちはーと、おばさんと挨拶を交わす。
おじさんと、行き交う。
晴れの日は、やはりハイカーが多い。少し雨が降っていた昨日は、誰もいなかった。
永山入口まであと一キロ。
叢雨橋、通過。
枝間の富士、通過。そこから富士など、見たことない。富士が見えるとしたら、空気が澄んでいる冬だろう。
前に人が歩いているので、距離を少し開けるため、立ち止まる。ベンチでもあれば、座りたいところである。
もうハイキングの終わりは近い。のんびりゆっくり、歩いていく。