登山サークル アウトドアチャイルド

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<<「今ごろ届いた、日高誠実」
梅ヶ瀬渓谷、人気なし
投稿日
2022/02/23
ユーチューブで梅ヶ瀬渓谷を検索してみると、出てくる動画の視聴回数、37回とか、すこぶる少ない。
でも市原市は、梅ヶ瀬渓谷のつららをアピールしたりとかして、ハイキングコースを盛り上げようとはしている。
しかしやはり、厳しい。
市原市で一番高い山、大福山や、房総の仙客と呼ばれた偉人、日高誠実が住んでいた梅ヶ瀬渓谷にある日高邸跡とか、梅ヶ瀬渓谷とか、それらに興味を持った人がいて、ネットで調べてみると、そこにある情報は、

銃声がして、怖かった
とか
狩猟してるみたいで、猪でも駆除してるのかな
とか
近くで狩猟してるみたいで、ヒヤヒヤした
とか

そんな情報ばっかり。
そして実際に現地を歩いてみても、大きな音で、銃声がして、すごく怖い。
怖いので、もう二度と来ない。
誰だって、銃声なんか、二度と聞きたくない。

しかし実際それは銃声ではなく、シイタケ栽培の農家さんが設置した、爆音機なのである。
サルよけのためのものらしい。
しかしその音がやっぱり、すごい大きくて、本当に怖いのである。

私は今日(2022年2月23日)、梅ヶ瀬渓谷に行ってきた。
以前に大福山の登山にも行ってきた。
大福山の時は、銃声の音は、本当に大きかった。
その近くの梅ヶ瀬渓谷に今日、行ってきたのだけど、やっぱり銃声、かなり気になった。
30分に一回くらい、銃声がなっていた。

爆音機というものは、五万円ぐらいで売っているようだ。
タイマーがセットできて、一定間隔で、爆音を鳴らすことできるらしい。
爆音の音の大きさなんかも、多分、調整できるのだと思う。
大福山の爆音機は、非常に音が大きい。
本当に、銃声でなく、単なる爆音機だと分かっていても、それでも怖いのである。
びくっとしてしまうのだ。

で、今日、梅ヶ瀬渓谷のハイキングをしてた時、怪しい一団を見かけた。
その一団は、以下のような会話をしていた。

インストラクターみたいな中年男性「タマには限りがあるので、はっきりと見えた時だけ、撃ってください」
その他大勢の人たちは、10人くらいいた。
なんか、狩猟ツアーみたいな感じの雰囲気だった。
聞いてる方は、かしこまってる新人さんたち、みたいな感じだった。

その会話を聞いたので、私は、やっぱり狩猟、やってんじゃないの?
と、思ってしまった。

その一団がどういう一団だったのか。
よくわからない。
「狩猟してるんですか?」と、聞いてみたりもしなかった。
もしかしたら、単なる魚釣りの集団だったのかもしれない。

まあとにかく、胡散臭い一団を、今日は見かけた。

で、今日は、梅ヶ瀬渓谷を歩いて、日高邸跡に行ってみた。
日高邸跡は、昔、日高誠実という偉人が住んでいた場所である。
こんなところに家を建てたのかとびっくりするような、すごい、自然の奥の奥といった、とてもヘンピな場所だった。
日高誠実はその場所を、花とかたくさん咲いている理想郷にしたかったらしい。
そこで、養魚とか、畜産とか、植林とか、色々と事業を起こそうとしていた。
その場所に、梅瀬書堂という名前の、学校を作ったりもした。
でもその場所が、本当に、「え、こんな場所で?」とびっくりするような、非常に自然の奥の奥にある、非常に不便で、非常にヘンピな場所な場所なのである。
こんなところに人が住むなんて、とんでもないなと思うような、そんな非常に不便な場所に家を構えた。
それも、そこを終の住処と定めた。
とんでもない人である。
自然の奥の奥の、とんでもなく不便な場所をわざわざ選び、そこで事業して、そこを花いっぱいの理想郷にしようとした。
それも、本気で理想郷にしようとした。
でも、非常に条件の悪い場所で、大雨、大雪なんかあると、山が崩れたり、川が埋まったりもする。
羊を飼えば、野犬に襲われる。
あるいは、羊が崖から落ちて、大怪我をしてしまう。
そのように、とにかく事業の方は失敗の連続だった。
日高誠実は大知識人である。
その知識人が50歳から梅ヶ瀬での生活を始め、79歳で亡くなるまで、事業を頑張り抜いた。
日高誠実がお亡くなりになった後は、その息子の篤実が事業の後を継ぎ、誠実が亡くなってから、さらに50年間も、梅ヶ瀬の地で、頑張り抜いた。
しかし結局、事業は成功せず、篤実は千葉市に撤退した。
その後、日高邸は、しばらくは管理人がいたようだが、すぐに管理人もいなくなり、荒れ放題になった。
そして現在、日高邸跡には何もない。
単なる広場である。
そしてその周辺のエリアにも、何もない。
荒れ放題のエリアである。
昔事業をしていたような痕跡は、全く残っていない。
ただ日高邸跡には看板が立っていて、その看板では日高誠実のプロフィールと、日高邸周辺案内図が確認できる。
あと、「梅瀬仙客 日高誠實翁隠棲ノ地」と書かれた、石碑も建っている。
あとまあ、簡単な座れる椅子がいくつかあるくらいだ。
で、何もない広場なので、ここが日高邸跡なのかどうかわからず、もっと先かな?と思ったのだけど、その先は、行き止まりという看板が立っていた。
それに地図アプリを見ても、その場所が日高邸跡であることは間違いなかった。

まあそのような、寂しい状態になっていた。
それでその場所を確認した後は、引き返した。
そして、そこから大福山に登っていく道が、前もって市原市役所で聞いた時には、通行止めだと言われていたが、実際には通行止めの看板などは無かったので、行けそうだなと思って登ってみたが、途中で道が分からなくなってしまったので、引き返してきた。
それからまた、ズゴズゴと来た道を、元に戻り始めたわけである。
そして相変わらず銃声は、何度も何度も鳴り続ける。

気が滅入るわ、全く。
ハイキングした時の、爽快さというものは、ほとんど感じない。
だってずっと銃声がしてるので、あまり良い気分にはならない。

あの爆音機をなんとかしないと、大福山、梅ヶ瀬渓谷のハイキングは、もうどうしようもない。
全く魅力のないコースと言うしかない。

でもシイタケ栽培の農家さんも、まあ農家さんは農家さんの都合と言うものがあるのだろう。
でも、あんな風に銃声が鳴り続けるような場所が人気のハイキングコースになるわけがなく、いくら市原市が、梅ヶ瀬渓谷のつらら、とかをアピールしたところで、それはとても虚しいアピールであり、なんか可哀想になってくる。

あそこは全く、酷い状態だ。

市原市も、文学賞を主催したり、活性化プロジェクトを企画したり、色々頑張っているのだが、しかしなかなか難しいと思う。
市原市は工場が多くて、工場からの税収とかも、多分すごく多いと思う。
それで市原市は、Jリーグのチームも持ってるし、すごく金持ちの市区町村だと思う。
だからいっそ、そのシイタケ栽培の農家さんにお金を払って、あの爆音機、やめてもらったほうが良いのではないか。
あれがある間は、あのエリアのハイキングコースは、あまり人が寄り付かないエリアであり続けるから。

埼玉県なんかは爆音機について、かなりうるさいみたいだ。
余程の理由がない限り、爆音機は使わないでくださいと、埼玉県なんかは表明しているようだ。
市原市はあんなに音の大きい爆音機がオッケーなんだから、厳しいね。
そこらへん住んでる人たちも、もう高齢の方ばかりで、もうその辺りではあまり人が住んでないのかもしれない。
みんな、他の場所に移ってるのかもしれない。
だから、あの爆音機に苦情を言う人も、あまりいないのかもしれない。

まあしかし、もったいない。
あの爆音機さえなければ、色々とアピールのやりようもあると思うけど、あれがあると、やっぱダメだと思うよ。
あのあたりのエリアは、ハイキングコースとしては厳しいね。
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