登山サークル アウトドアチャイルド

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本日の赤ぼっこは四名さま(2023年2月9日)
投稿日
2023/02/09
昨日、つまらないことで薬局にて激怒して、みっともない醜態を晒してしまった。
無職、無収入という生活を長々と続け、それがもう実に10ヶ月にも及んでいる。
今年の4月末まで無職なら、丸々一年、無職ということになる。
そしてここ三日ほどは登山にもハイキングにも行かず、ずっと家にいた。
家にいて、引きこもりのような生活をしていた。
すると見事に、ギスギス人間、すぐに怒る人間、心の狭い人間、神経質な人間という、好ましくない人間が、見事に出来上がってしまった。
そして昨日薬局にて、ギスギス人間のみっともない大激怒が炸裂してしまい、それにより、とある善良なおばさんに大変失礼な振る舞いをした。
それをまず、ここでお詫びしたい。
いや、それは実際は昨日ではなく、二日前だった。
昨日もまたギスギス人間はスーパーで買い物して、そのレジの男性店員さんの振る舞いに酷く立腹して、内心、激怒してしまった。
しかし今回は屈強な男性店員さんだったため、強い者には何も言えない臆病な私は、内心激怒したものの、その激怒を表に出すことはしなかった。
あれがもし弱々しい女性店員さんだったら、こっぴどくやっつけていたと思う。
そしてきっと店員さんを深く傷つけていたに違いない。
しかしその男性店員さんの振る舞いも、本当に些細なことなのだが、妙にムカついて、昨日はずっとそのことばかりを執念深く考えていて、あのときこう言えばよかった、ああ言えばよかったなどと、色々心の中でシュミレーションしたものである。
あの屈強の男性店員さんの圧力に負けず、勇気を出してガツンと、毒々しいクレイムを放ち、あの男性店員さんをすっかり恐縮させることができたら、どれほどすかっとするだろうか。
しかしそのためには、どのようにクレイムを放てば良いのだろうかと、ずっと考えていた。
ガツンとかまして、あの男性店員さんがすっかり恐縮するような、そんな態度、そんなセリフ、何かないかと、ずっとそんなことばかり考えていた。
それはまさに小者、極めて残念な人材に成り下がってしまっていたということだ。
かつ、この傾向は今後ますますひどくなり、私は歳を取れば取るほどにギスギス人間になっていき、近所の人たちと毎日つまらないことで口論ばかりをして、そして最終的には村八分のようになってしまい、そして結局、どこか遠くに引っ越さなければいけないことになるであろう。
そんな未来が、ちらちらと見えてしまっていた。
そこで登山である。
この心身ともに腐り切った人間性をクリーンにするために、私は登山に行く必要があったのだ。
そして今日、赤ぼっこに行ってきた。
宮ノ平駅から歩き、赤ぼっこに行ってきて、そしてまた宮ノ平駅まで戻ってきた。
するとどうだろう、まるで嘘のように私は上機嫌になり、あのギスギス人間は、どこかに消えた。
そう、まるで別人である。
登山の後の自分と、あの昨日までのギスギス人間は、あまりにも別人すぎた。
つまりもうここまでくると、昨日までの私は、もう私であって私ではない。
あれは別人だ。
そう、完全に別人だ。
そんな風に思われた。
そして私は登山の後は、まったく穏やか極まりない、優しくて、心が広い、好人物になり、そしてゆうゆうと、今日もスーパーで買い物をしてきたわけである。
つまり心も体も、すこぶる調子が良かった。
心身が調子が良いと、何もかもがうまくいく。
しかし昨日のような、ギスギス神経質状態になってしまうと、もうなにもかもがおしまいである。
しかしこのように、なんだろう、良い人間になるためには、いちいち登山にいかにゃあ、ならんのか?
めんどくせ!
と、思わないでもない。
でもまあとにかく、そういうこと。
登山にいって、山の中でたっぷり歩けば、心身ともにクリーンになり、善人化するという作用がある。
登山は人間の精神に、そのような影響を及ぼす。
それがなぜなのか?
そんなことはしらん。
ああいう、木々とか、草とか、鳥とか、カモシカとか、クマとか、そういう生き物たちが蠢いている、そのいう生き物たちの家である、山の中に入っていくことで、何かこう、色々と好ましい作用があるに違いない。
普通にジムにいって汗を流せば、同じような効果が得られるのではないか?
わざわざ登山に行く必要はないのではないか?
別に、近所を一時間くらい走れば、同じような効果が得られるのではないか?
要するに単に運動してストレスを発散すれば、気分はリフレッシュして、同じ効果が得られるのではないか?
たしかに、そうかもしれない。
まあそれはいいとして、本日の赤ぼっこには四人のお客様がいた。
三人のおばさんと、一人のおじさんだった。
やっぱり最近赤ぼっこ、いつ行っても人がいる。
でも以前までは、赤ぼっこは、ほとんど人がいなかったはずである。
たまにはいたけど、大抵は人がいなかった。
しかし最近は、平日であるにも関わらず、普通に赤ぼっこに人がいる。
やれやれ。
どうやら世間の人たちは、赤ぼっこという地上の楽園に、とうとう気づいてしまったらしいよ。
だから足繁く、赤ぼっこに通っているに違いないよ。
まあ、近場だし。
赤ぼっこ登山は二時間程度の登山になるわけで、登山というには、あまりにも楽ちんな登山になるわけです。
ダイエットにもなりゃしねえってくらいの、楽ちん登山になるわけです。
高尾山より、はるかに楽。
しかし山道はしっかり歩ける。
最高だ。
まさに至高の登山コースである。
まだ一度も赤ぼっこに行ったことないなんて人が、もしかりにいたとしたら、人生損してる。
人生の半分くらいは損してると、断言できる。
私はもう、赤ぼっこの裏も表も知り尽くし、唯一の欠点は下山道に犬がいて、その犬がよく吠えるというのが唯一の欠点であったが、私はとうとう、その犬コースを避ける新コースを、見つけてしまった。
そしてとうとう、犬に吠えられることなく、赤ぼっこに登れるようにも、なってしまったのである。
しかしほんと、どうでもいいけど、買い物してレシートくれるのはいいけど、ポイントみたいな余計な紙とか渡されると、ほんとイライラする。
余計なものは渡してくれるなと、またムキになって怒鳴ってしまうかもなあ……。
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