登山サークル アウトドアチャイルド

登山サークル アウトドアチャイルド

<<「高水クリア」
本仁田山(2023年1月10日)
投稿日
2023/01/10
奥多摩の高水三山と本仁田山の登山は同じくらいのきつさの登山だと思っていたが、今日登ってみた感覚としては、本仁田山のほうが登りにくい山であると感じた。
本仁田山の標高はまず、1224Mである。
高水三山で一番標高の高い岩茸石山の標高は、793Mである。
このように、かなり標高差がある。
そして本仁田山は寒かった。
そして、かなり風がびゅんびゅんと強く吹いていた。
そして本仁田山には、誰も人がいなかった。
高水三山なら、平日でも登山者は数人見かけるはずである。
しかし本仁田山は、人っ子ひとりいなかった。
そしてびゅんびゅん風が吹いていて、天気が晴れであるにもかかわらず、木々の密集した薄暗い道をずっと歩く。
なんとも不穏な雰囲気を漂わせていた。
かなり道中、不気味であった。
しかしまたそれが一つの魅力でもある。
いかにも山に来たと、そう思わせてくれる。
山はやっぱりちょっと怖くて、不気味で、油断のならないものというのが、山本来の姿かもしれない。
高水三山は比較的、ハイキング感覚で繰り出すことができたが、本仁田山に登るとなると、やはり気持ちも引き締まり、装備も万全に揃えた。
レインコート、ヘッドライト、地図、コンパス、水、ゼリー飲料、ビニール、ポケットティッシュと、フル装備で行った。
ただ寒かったので、ニット帽も必要であった。
空気がとても冷たかった。
そして山頂からは、富士山の姿が大きく見えた。
そして登山を終え、家に帰ってきてから食べた「辛ラーメン」の、美味いこと美味いこと。
茹で卵も四つ入れた。
本来は捨てるはずの辛いスープも、全部飲み干した。
それでもまだ腹は減り続けていて、追加でバナナを四本食べた。
朝は、ふわしろロールを二袋食べた(摂取カロリー約1800キロカロリー)。
本仁田山も登ったことだし、川苔山にも登りたくなる。
それと久しぶりに、鷹ノ巣山にも登ってみたくなる。
鷹ノ巣山は、かなりきつめの山である。
そこを登るとなると、かなりの気力が必要になる。
まだとうぶん鷹ノ巣山に登ることにはならないだろう。
しかし川苔山なら、比較的登りやすいかもしれない。
本仁田山に登り、下山の道のりも長かった。
下山しながら、ずっとぶつぶつとしゃべっていた。
独り言である。
誰も人がいないのをいいことに、ずっとしゃべっていた。
まさに機関銃のように、延々しゃべっていた。
人がみたら、もう完全に頭のおかしい人が歩いていると思われていたに違いない。
声高にぶつぶつぶつぶつくっちゃべりながら、下っているのである。
一体なにを喋っていたのだろうか。
思い出した。
愚にもつかないようなこと、えんえんぶつぶつ、メロディーに乗せ、くっちゃべっていたのを思い出す。
でもこのようにくっちゃべって、なんかこう、心にたまった膿みのようなものとか、色々なものを吐き出して、それにより心が軽くなるという、そういう作用もきっとある。
やはりどこか、すっきりしたような気がする。
登山でもしないことには、そういう発散の場というものは、なかなか持てないものである。
ハイキングしても酒を飲んでも、こんな風な発散はなかなかできないものである。
まさにこれは登山でしか発散できないような、それもソロ登山でしか発散できないようなたぐいの、ストレス発散であったのかもしれない。
なかなか登山をしようという気にはなれないものだが、いざ登山してみると、毎日でも登山したいなくらいに思えてくる。
金に困らず毎日登山できるような老後を、もし獲得できたら、それはとても楽しい老後に違いない。
しかし登山をするのも金がかかる。
電車賃とか、バス賃とか。
年金暮らしで毎日登山できる環境にある懐具合の豊かな高齢者は、とても楽しい老後を送っているのではないか。
歳を取ると死の不安とか病気の不安とか、色々あるとは思うが、しかしそれら全部を登山をしていると忘れることができる。
まー登ってると楽しいばっかりであり、そのさまざまな不安もまた、登山を楽しむための最高のスパイスの一つになる。
これぞまさにロマンである。
本当は色々と山に登りにいきたいところだが、いかんせんお金がない。
だから近場の登山しかできないし、高尾山に行くのさえも気が引ける。
本仁田山の場合は奥多摩駅まで行けばいいので、まあたまになら問題ない。
高水三山なら、頻繁に行っても問題ない。
しかし思うけど、登山というのは実に良い趣味である。
というのは、極めて健康的な趣味であるからだ。
酒とか、ギャンブルとか、女遊びとか、そんな趣味と比べ、登山という趣味はなんて健康的なものだろうか。
そして毎日でも登山したいと思えることは、なんという良い状態だろうか。
だったら毎日登山すればいい。
しかしそのために、金が必要。
だったら金を稼げばいい。
登山するため、金を稼げばいい。
つまり金を稼ぐこともまた、登山の一部である。
なぜなら金がないと登山はできないし、山頂に登ることもできないのだ。
だから金を稼ぐということは登頂アタックの一部なのである。
人生はまったく、登山のようなものである。
きついこともあるが、良い景色が見れるなど、楽しいこともたくさんある。
<<「高水クリア」