登山サークル アウトドアチャイルド

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高尾山いろは、48種類の友だちに会いにゆく
投稿日
2022/04/16
独身の私は、ちかごろ積極的に出会いの会に参加していたが、今の仕事が四月末で終了になってしまったので、もう出会いの会の参加費を払うことができなくなり、出会いの会への参加は、しばしお休みさせていただくことになった。
これはこれで残念な話ではあるが、どこかほっとしているところもある。
というのは、やはり出会いの会に参加すると、必ずとんでもなく嫌な目にあって、心を著しく傷つけられて帰ってくるのが常だったので、しばらくはそんなに目に合わなくても良いということは、それはそれで気楽な気分である。
なぜ心を傷つけられるのかというと、やはりそれは単純に、ご婦人から注がれる、冷ややかな目つきである。
それがとても心を傷つける。
ご婦人から冷ややかな目で眺められ続け、そして出会いの会で一生懸命頑張ったにもかかわらず、なんの収穫もなく、毎回ずごずごと退散するということが続いていたので、そんなことばかりがあるとやはり、みるみる自信というものを失ってしまう。
ご婦人からの拒絶の連続に見舞われると、みるみる男としての自信を失うばかりではなく、人間としても自信さえも、失われていく。
自分は社会から必要とされていない、無価値な人間であると、思われてもくる。
つまりそれは、ひどく精神衛生上、悪い経験であるということだ。
それで現在、今の仕事が四月末で終了となってしまい、もう出会いの会への参加費が支払えなくなったので、だから仕方なく、出会いの会への参加は、しばしお休みすることにした。
それはそれで、逆に運が良かったと思って、前向きに考えた方が良いだろう。
もろろん良い人ゲットを諦めたわけではないので、また次の仕事が見つかれば、出会いの会への参加を、再開させるつもりではあるが、今はちょっと、そういうような、切った張ったの世知辛い地獄の底のような苦しみの会への参加は、しばし冬眠、休憩させていただこう。
そのように考えるのである。

そんなこんな今まで出会いの会に出続けて、ご婦人から拒絶され続けて、肘鉄砲、冷ややかな眼差し、完全無視、ラインブロック、ラインの既読スルー、などに見舞われ、今でも外を歩くたびに、やはりご婦人の顔つきを見てみると、やはり私に対する眼差しは、ひどく冷ややかであり、そんな顔をみるたびに、なんかこう、人間そのものが、なんとも苦手に思えてくる。
男女の出会いの会で、男の友人ができるわけでもなく、男同士は一見親しげに会話はするが、いかにも友だち然とした、親しげな会話をしたりもするが、でもやはり、それはまったくうわべだけの話であり、実際のところは仲良くもなんともないし、むしろお互いに、嫌いあっているような傾向もある。
男同士の関係も、打算だけの関係であり、氷のように冷たい、つまらない関係になってしまっている。
そのような人間関係を毎週のように経験して、それでやはり色々と嫌な思いばかりしてしまう。
それで今の心境としてはもう、人間自体が、なんかちょっと苦手、人間自体が、なんかちょっと嫌。
そのような、ネガティブな心境になってしまっている。

そんな中、思い出されるのは、高尾山の樹木たち。
いろはの森コースの、48種類の樹木たち。
彼らのことが、ひどく懐かしい。
樹木——
彼らは、無口である。
そして、静かである。
彼らは決して、人を傷つけない。
彼らは常に、人を癒す。
そんな彼らのことが、私はひどく懐かしい。
彼らはどこまでも真面目に、もくもくと生きている。
彼らは私を、冷ややかな目つきで見ない。
ただ静かに、佇んでいる。
そんな彼らに、私は今日も会いに行った。

昨日、清酒「高尾山」をがぶがぶと浴びるように飲みすぎてしまった。
そしてぶっ倒れるようにして寝てしまい、そして本日起きた時の時刻は、八時ごろだった。
それから私は支度をして、外出した。
そして電車に乗り、立川駅まで移動して、そこのコンビニで「厚切りハムチーズ」を、二個購入。
それからさらに高尾駅まで移動して、駅前のファミマで、スパイシーチキンを二つと、北海道メロンパンを二つ、購入。
そして早速、スパイシーチキン二つを食べながら、私は歩き始めた。
しばし歩き、日影キャンプ場に到着した。
そこが、「いろはの森コース」の入り口である。
その入口付近には、以下のように書かれた看板が立っている。

===
いろはの森案内図

この森には、「いろは」48文字をそれぞれ頭文字とする樹木を選んで表示してあります。
なかには、昔から愛されている地方名で示したものもあります。
選んだ樹木の大部分は高尾山に自生しているものです。
きれいな花の咲く木、赤い実のなる木、常緑の木、落葉する木、太い木、細い木などさまざまなものがあります。
皆さん、「いろはの森」で森林浴を楽しみながら48種類の樹木と友達になってください。
===

その看板の言うとおり、私は「48種類の樹木と友達」になることを、目指してる。
だが前回、そのコースを歩いた時には、残念ながら43種類の樹木しか、確認できなかった。
樹木の名札を見かけるたびに、スマホで撮影しておいたのだが、それが48種類には届かなかったのである。
だから今回は、特に念入りに、樹木の名札を確認しながら、いろはの森コースを登っていった。
「いろは」は相変わらず、快適なコースである。
樹木の種類が多い、素敵なコースである。
私はどうやら、樹木の種類が多い登山コースが、一番好きかもしれない。
風景が良くなくても、花が咲いていなくても、樹木の種類が多ければ、そのコースは素敵なコースであると、私には思えるのだ。
そんな素敵ないろはの森コースを、ゆっくりと進んでいく。
そしておかげさまで、見落としていた残りの樹木を、すべて確認してくることができた。
今回、新たに名札を確認した樹木は、以下の通りである。

ブナ
アオキ
のりうつぎ
なつつばき
フサザクラ
ヒサカキ
マルバアオダモ
カゴノキ
あわぶき(いろはの森コース内とは、少し外れる)

「ブナ」は名札はなかったが、ブナは流石に、見ればわかる。
だからブナも、いろはのメンバーに、加えさせていただいた。
「アオキ」もやはり、見ればわかる。
今はアオキは、ヒヨドリのご馳走であるアオキの実を、大量に実らせているし、私もなんどかアオキの実には、舌鼓を打たせて頂いた。
だからアオキは私にとっては、非常に身近な低木であると言える。
「のりうつぎ」はよくわからなかったが、とりあえず木の名札を見かけたので、スマホで撮影した。
「なつつばき」も撮影。
「フサザクラ」も、撮影。
「ヒサカキ」も撮影。
これらは、完全に見落としてしまっていたようだ。
今回しっかり、ゲットしてきた。
「マルバアオダモ」に関しては、木の名札がついていて、文字がかなり読みにくかった。
しかしよくみると、たしかに「マルバアオダモ」と書かれた文字が、確認できた。
「カゴノキ」は、まさかこんなビックネームの樹木を見落としていたとは、驚きだ。
今回は、しっかりゲットした。
そして、「あわぶき」。
この樹木に関しては、いろはの森コースを出て、一号路に合流してから出てきた樹木なので、本当は今回のメンバー加えるのは、適切ではない。
今回のメンバーはあくまでも、いろはの森コースの48種類のお友達たち、というテーマでやらせていただいているので、「あわぶき」はその条件からは外れてしまっているが、でも今回は特例として、「あわぶき」もメンバー入りを、許可することにした。
まあいわば、番外編というやつだ。
そして樹木の種類は、以下の50種類を確認することができた。

あせび(わせび)
あらかし
あかしで
アカガシ
アオハダ
アオキ
あわぶき(いろはの森コース内とは、少し外れる)
イタヤカエデ
イヌガヤ
イヌシデ
イヌブナ
いろはもみじ
ウラジロガシ
うわみずざくら
えのき
えごのき(ろくろぎ)
エンコウカエデ
おおもみじ
おおうらじろのき
カヤ
カラスザンショウ
カゴノキ
きぶし
くり
けやき
コナラ
さわふたぎ(るりみのうしころし)
さわしば
しろだも
スギ
たまあじさい
つのはしばみ
なつつばき
のりうつぎ
はくうんぼく
はないかだ(らおぎ)
はりぎり(せんのき)
ヒノキ
ヒイラギ
ヒサカキ
ブナ
フサザクラ
マルバアオダモ
ミヤマシキミ
みずき
ムラサキシキブ
モミ
やまぼうし
ヤマザクラ
ゆずりは

これで「いろはの森コース」の入り口の看板に書いてあった、「48種類の樹木と友達」については、おそらく全部カバーできたのではないかと思う。
つまり、無口で静かなお友達を、48匹、ゲットできたということだ。
2匹多いのは、アオキと、ブナかもしれない。
その二つは、名札はついていなかった。
でもそれをいうなら、「あわぶき」もいろはの中には入っていなかったので、それを考えると、もしかしたらもう一匹、見落としてしまっている可能性はある。
でもまあ、そこはあまり気にしなくてもいいだろう。
世界は広い。
いつまでも「いろは」だけに執着しても、仕方がない。
いつかは私も、「いろは」から卒業しなければいけないのだ。

というわけで、今日は「いろはの森コース」で、高尾山の山頂に到着した。
一号路に合流してからは、とても人が多かった。
そして、みんな上機嫌そうだった。
そう、高尾山に来る人たちは、みんな上機嫌そうに見える。
普段はギスギスした生活をしていて、性格の悪い人ばかりに違いないのだけど、でも高尾山に来て、平和そのもののような空気に当てられ、緑豊かな自然に接することで、やはりどんな極悪人も、高尾山に来ると、みんな上機嫌になってしまうのである。
そして上機嫌な人たちが歩いている高尾山の山頂付近というものは、まさにこの世の天国である。
まさに極楽浄土に迷い込んでしまったような、感がある。
しかし女性を眺めてみると、やはり女性は私に対して、ひどく冷ややかな目つきで、私を眺めるのである。
その目を見るたび、「やっぱり樹木のほうがいい」などと、再確認してしまう。
子供たちは無邪気なもので、子供たちは私のことが嫌いではなく、冷ややかに私を見たりはしないので、子供たちは大好きである。
しかし大人になると、もう軒並みダメである。
でもそれでも高尾山に来た人たちは、みんな上機嫌で楽しそうであり、それはそれで、そのような世界観というものは、高尾山の大きな魅力の一つであることを、再確認することになる。

さて山頂についたとき、ではこれから一体どうしよう。
どのようなルートで、下山するか。
いよいよ行くか、さる園へ。
などとも思ったが、今日はとりあえず、三号路で下山させていただいた。
その三号路は、何度も歩いてるにもかかわらず、今日は三号路のことを、とても素晴らしいコースであると、再発見してしまった。
三号路は、樹木の種類が多いと感じた。
常緑樹が、多いらしい。
つまり一年中、緑の葉っぱをつけている樹木が、多いということだ。
そして、ヤマドリや、イノシシなんかも、三号路付近に棲息しているらしい。
三号路は、「カツラの森」などと言われたりもするらしく、カツラという樹木が大量に生えていたに違いないのだが、私は残念ながら、まだまだ未熟なものだから、カツラという樹木を見分けることはできなかった。
しかし、魅力的な樹木がたくさん生えているなとは、思った。
三号路なんて何度も歩いているのに、今まで何を見て、歩いていたのだろうかと思って、愕然としてしまう。
三号路は、こんなに素晴らしいコースではないか。
一体今まで何を見て、登山をしていたのか。
鳥のさえずり。
耳に心地よい。
そう、ちょっと前の私にとっては山道なんて、どれも同じだった。
そこにあるのは、草であり、樹木であり、土であり、石であった。
単にそれだけの話だったので、正直、登山なんかしてても、別に楽しくもなかったし、山道なんて、退屈なだけだった。
なぜなら山なんて、何もないのである。
山にはテレビもラジオも、無いのである。
面白いことなんて、何も無い。
でもそうではないのだ。
山には色々なものが、あるのだ。
樹木も、どれも一緒ではない。
それぞれ、種類が違う。
面白い樹木もあれば、退屈な樹木もある。
草も、花も、すべてよくみると、それぞれ違う。
色々な種類の、草が生えている。
鳥たちの鳴き声も、何種類も鳴き方がある。
そのような山の楽しみというのは、やはり山に対する知識がなければ、何も感じとることができない。
そう、さながらサルが名画を見てもなんとも思わないように、サルが山道を歩いても、なんとも思わないということだ。
まさに豚に真珠、猫に小判。
山道という真珠を楽しむためには、豚や猫ではダメだということだ。

さて三号路を歩いて、また一号路に合流した。
浄心門の、目の前に出た。
そこから、下山を続ける。
さる園の前を通りがかったが、まだちょっと、さる園には興味がない。
さる園に行くのであれば、上野動物園とか、多摩動物園とか、そっちにいったほうがいい。
そんなふうに思ってしまう。
まだ、さる園を開拓するタイミングではないらしい。
下山を続ける。
ケーブルカーも使わず、リフトも使わず、一号路で下山する。
下山しながら、お茶を飲み、「厚切りハムチーズ」を食べ、「北海道メロンパン」を食べる。
実に美味。
そして下山では、金毘羅台というところにゆき、金毘羅社をスマホで撮影して、金毘羅台歩道という道で、下山した。
すると、「ろくざん亭」という、気になるお店のところまで、下山することになった。
しかし、やたらシャガという名前の花が、目についた。
どこもかしこも、シャガだらけである。
スミレに関しては、高尾山はスミレで有名なのだけど、あまり種類は見られない。
みかけるスミレは、常に紫色の、おなじみのスミレばかりである。
あれは、タチツボスミレなのだろうか。
そのあたり、まだ不勉強である。
まあとりあえず、その「ろくざん亭」に降りてきた。
「高尾三昧」などと書かれた美味しそうなコース料理が紹介されていたが、ご予約はお二人様からとのことで、イラっとさせられる。
なぜ二人でなければいけないのだ。
なぜ一人の人間には食わせない。
まあそれはいいとして、高尾駅に向かって歩く。
途中、「高尾梅郷遊歩道」という道標を見かけ、気になった。
今度、歩いてみることにする。
というか、すでに歩いたことがあるに違いないが、記憶力が弱い私は、再び歩く必要がありそうだ。
高尾駅まで歩き、そこから電車に乗り、家に帰ってきた。

まあ今日の登山は、そんな感じだった。
明日の高尾山も、イベントがある。
「お稚児パレード」というものが開催されるらしい。
開催時刻は、書かれていない。
どうやら明日は、幼い子供が列を作って、高尾山の山道を練り歩くらしい。
気が向いたら、そちらも見に行ってみたいところである。
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