こんなに気持ちの良い場所があるだろうか。
マイナー山に登るということは、これだからやめられない。
無名の山の、頂きにいる。
大規模な工事中であるようだが、土曜日の今日は工事は休みであるのだろう。
あるいは、工事は途中でストップしているのかもしれない。
太陽光発電のパネルを、ここに設置するつもりのようだ。
しかしなんとも、広々としている。
ここは一体、なんという場所なのか。
小さな石祠が立っているが、それがヒントになるだろうか。
見晴らしがとても良い。
そして野鳥がひっきりなしに鳴いている。
野鳥同士で会話してるのだろうか。
その囀りのニュアンスは、とても複雑である。
この場所にブルーシートをしいて、おにぎりと、揚げそら豆を食べ、麦茶を飲んでいる。
この場所は、晴れだと暑いだろうが、今日は曇りなので、とても過ごしやすい。
このような、見晴らしのよい広々とした場所にいると、気持ちまでが大きくなる。
なんと、下を見ると、人がいた。
今日も工事をするようで、トラクターというのだろうか、ユンボというのだろうか、工事の乗り物が動き出した。
工事の場所はここからは遠いので、工事をしている人の姿は、とても小さく見える。
私は今、それを見下ろしている。
見たところ、工事をしてるのは、たった二人だけのようである。
この広大な場所で、たった二人で、太陽光パネルの設置作業をしているようだが、一体いつまでやるのだろう。
三ヶ月くらいだろうか。
これはちょくちょく、工事の進捗の確認のため、この場所を訪れてもいいかもしれない。
この最高の場所は、期間限定で味わえるもので、やがてはこのあたり、びっしりとすべて、太陽光パネルだらけになるのかもしれない。
さて、ではそろそろ、ゆくとしようか。