登山サークル アウトドアチャイルド

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高尾山の飯盛杉を、とうとう見た
投稿日
2022/05/08
高尾山で一番有名な杉は、おそらくタコ杉だろう。
以下、タコ杉の解説板の、内容である。

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市指定天然記念物

たこ杉(蛸杉)

  所在地 八王子市高尾町(高尾山参道十一丁目)
  指定年月日 昭和三十九年七月二十三日

高さ三十七メートル、目通り幹囲約六メートル、樹齢およそ四五〇年の大杉で高尾山内にある都指定の飯盛杉に次ぐ大木である。
「蛸杉」とは、「昔参道開さくの際、盤根がわだかまって工事の邪魔になるところから伐採しようとしたら、一夜にして根が後方に曲折した」との伝説とその根が「たこの足」に似ているところから呼ばれるようになったものである。

  平成二十四年三月三十一日
  八王子市教育委員会
===

上記の解説板を読むと、どうしても気になってしまうのが、「高尾山内にある都指定の飯盛杉に次ぐ大木」という部分である。
つまり、高尾山で一番大きな杉は、タコ杉ではなく、「飯盛杉」という杉らしい。
それを知り、私はずっと飯盛杉という杉のことが、気になっていた。
しかしネットで調べてみると、その飯盛杉は、一般の人が入っていけないところに生えているらしく、そのためその飯盛杉を見ることは、不可能である。
そのような認識を、私は持っていた——

今日は朝起きて、高尾山に出かけた。
途中、立川駅でカマンベールチーズパンを三つ購入した。
飲料は、水道水の入ったペットボトルを持参した。
ちょっと色々と気になることがあったので、今日も高尾山に行ってきた。
まず、「十善戒」について。
高尾山では「十善戒」という十個の教えを、目にすることができる。
以下の十個の教えである。

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不殺生(ふせっしょう) あらゆる生命を尊重しよう
不偸盗(ふちゅうとう) 他人のものを尊重しよう
不邪婬(ふじゃいん) お互いを尊敬しあおう
不妄語(ふもうご) 正直に話そう
不綺語(ふきご) よく考えて話をしよう
不悪口(ふあっく) 優しいことばを使おう
不両舌(ふりょうぜつ) 思いやりのあることばを話そう
不慳貪(ふけんどん) 惜しみなく施しをしよう
不瞋恚(ふしんに) にこやかに暮らそう
不邪見(ふじゃけん) 正しく判断しよう
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これは高尾山薬王院の、大本堂の右の奥に進むと、この教えが掲示されている看板を見ることができる。
それと有喜苑の仏舎利塔のまわりでも、十善戒の教えを確認することができる。
仏舎利塔をぐるりと一周するときに、十善戒の教えが二つずつ書かれたトンネルを、潜ることになるのである。
薬王院境内に掲載されている十善戒と、仏舎利塔に書かれている十善戒の教え、その解釈が、若干ことなるので、それをしっかり確認してこようと思った。
ウィキペディアに書かれている十善戒の説明も、その解釈は、若干ことなっている。
だからそれら三つを並べた上で、十善戒の正確な意味を理解したいと思い、今日はあらためて十善戒を確認してくる。
それがまず、一つの用事であった。

それと、高尾山で八十八大師巡拝ができるとの情報を掴んだので、その情報が本当かどうか、それを確かめるべく、高尾山にいく必要もあった。
四国にある八十八の、弘法大師の巡拝が、高尾山でできるらしいのである。
薬王院の境内に、ぐるりと一周、八十八大師巡拝ができる場所があるのは知っていたが、どうやら高尾山に散らばる形で、八十八の巡拝ができるようにもなっているらしい。
それで私はまず、高尾山口駅で降りて、そして一号路の入り口にある、不動院を訪れた。
そこで、八十八巡拝の案内図を購入できるらしい。
そして実際にその案内図は、百円で購入できた。
そこにいた親切なおばさんが、八十八大師巡拝についても、詳しく教えてくれた。
八十八番目の巡拝地は、その不動院にあるようだ。
渡された案内図の「不動院印」というところには、すでにスタンプが押されている。
スタンプを押すスペースは、三つある。
「不動院印」「琵琶滝印」「蛇滝印」の、三つである。
その三つすべてにスタンプを押して、薬王院御護摩受付所にいくと、巡拝証を授与してくれるらしい。
それで今日は、その高尾山に散らばる八十八箇所を、なるべくたくさん確認して、そしてスタンプ三つも、できれば押してもらおう、そのような計画で、今日は登山した。
まず、琵琶滝に行った。
そして初めて、琵琶滝にある建物に入った。
そしてそこにいた方に、スタンプを押してもらった。
そこに来るまでに、すでに八十八箇所のいくつかは、確認した。
清滝駅の前の広場のところに、八十八の、一から八のお地蔵さんがあるのである。
その次は、二本松という場所で、九から十六までのお地蔵さんを確認できるはずである。
実際に琵琶滝から登っていき、二本松という場所で、赤い帽子をかぶったお地蔵さんを、確認した。
八十八巡拝のお地蔵さんは、みんな赤い帽子をかぶっているので、それが目印になる。
さらに進み、十一丁目茶屋で、17番、18番、19番、20番、21番、22番と、66番を、確認できたと思う。
「できたと思う」というのは、しっかりと確実に確認したわけではないので、実際は確認もれがあるかもしれない。
というのは、番号部分が読み取れないものもあったし、実際に案内図と同じ場所にお地蔵さんはいないのである。
案内図は、情報が少し古いようである。
今回確認できたのかどうか、よくわからないというものもたくさんあったが、とりあえず今回は、ざっくりとアバウトに、案内図付近にある赤い帽子のお地蔵さんは残らず全部チェックすることで、おそらくすべてチェックできたであろうとみなす、そのようなアバウトな形で、チェックを進めていった。
本当は八十八箇所、しっかりと一覧が書かれた紙をプリントアウトして、一つ一つ、確認できたかどうか、しっかりとレ点でチェックしながら歩いていけば、より確実であったが、今回はそこまで厳密にはチェックせずに、軽めにあっさりとチェックしながら、進めさせていただいた。
そのようにして八十八箇所を確認しながら、仏舎利塔の十善戒を確認して、薬王院境内の十善戒も確認した。
そして薬王院境内にぐるりと一周、八十八箇所に囲まれている大師堂では、その八十八を、しっかりスマホでも撮影した。
それぞれのご本尊は、知らない仏様もいくつかあったので、それらも調べるなどして、しっかりとその仏様についても、理解しておきたいところである。

そのようにして、ひとまず今日は高尾山の山頂に登り、大見晴園地で富士山の姿を見ようとしたが、やはり今日も富士山の姿は見えなかった。
もうかれこれ十回連続くらい、富士山の姿は見れずじまいだと思われる。
やはり富士山は、冬の間だけしか見れないものなのかもしれない。
大見晴園地で風景を確認して、曙亭、大見晴亭、やまびこ茶屋のどこかで、そばでも食べようかと思ったが、どうやら大見晴亭は、そばが無いように見受けられた。
大見晴亭は、うどんしかやっていないらしい。
で、その山頂の茶屋三軒のどれかに入ろうかと思ったが、やっぱりやめておいた。
現在、無職、無収入なので、無駄使いは一円もしたくないと思ったからだ。
今回は、すでにカマンベールチーズパンを買ってきているので、腹が減ったのであれば、それを食べれば良いのであり、わざわざそばとかうどんを食べる必要はないのである。
それは贅沢というものなのである。
というわけで、下山する。
下山でも八十八箇所のいくつかを、しっかりと確認する。

しかし一日で八十八箇所、全部を見るのは難しい。
今回は金毘羅台にある76番から87番までは、諦めることにした。
で、下山では蛇滝コースで下山するようにして、蛇滝でスタンプを押してもらい、その道中にある八十八箇所を、すべて確認しようと考えた。
で、今日は蛇滝コースで下山することにした。
そして蛇滝の修行場にある建物に初めて入った。
そこのおじさんにスタンプを押してもらい、そして滝修行の料金表があったのでスマホで撮影すると、「写真撮っちゃダメだよ」と、こっぴどく怒られてしまった。
すみませんと謝り、そこにあった無料冊子を手に持って帰ろうとしたら、「ちょっとちょっと、勝手に持っていっちゃダメだよ。一言断りなさい」と、怒られてしまった。
それで、「すみませんでした、これ、いただいていいですか?」と、聞いてみると、「いいよ」と言ってもらえ、「あのね、ここだけじゃなく、どこでも同じだよ。勝手に持ってっちゃダメだよ。ちゃんと断ってから持っていかなきゃダメだよ」と、こっぴどく怒られてしまい、私は半泣きをしてしまいそうだった。
さすが滝修行の指導をしている人だけあって、なんともカミナリ親父的な人であった。
あれ、人と一緒にいるときに、あんなにこっぴどく怒られてしまうと、とんでもなく恥をかく。
それを思うと、背筋が凍る思いがする。
琵琶滝の建物のおじさんは親切そうな顔をしていて、そこでも滝修行の料金表をスマホで撮影したのだが、そのときは何も言われなかった。
しかし蛇滝ではガツンと言われてしまったので、びっくりしてしまった。
それから私はそれでも、「あんな言い方、ないんじゃないの」「あれでも、仏教の人なの」とか、「十善戒では、『優しい言葉で話しましょう』ってあるけど、あのおじさん、全然守ってないよ」とか、「そもそもあのおじさん、何様? なんか薬王院の責任者みたいな偉そうな口の聞き方、してくれたなあ」とか、とにかくガツンと言われ、泣かされそうになったものだがら、私もやはり、だんだんと腹が立ってきてしまい、なんであそこまでガツンと、偉そうに言われなければいけないのか、とても不愉快だ、私は深く、傷ついたなあ、なんで癒されようと思って高尾山に来たのに、あんな言われ方されて、偉そうに言われて、こんなに心に深い傷を負わされるような目にあって、あのおっさん、一体何様だ。
とか、ぶつぶつ呟きながら下山して、そして赤い帽子のお地蔵さんを見かけるたびに、しっかりとチェックした。
とにかくこの件について・・・

いや、その話はまあ、とても不愉快な話だったので、ついついグダグダと愚痴を言ってしまったわけだが、まあそれはそれとして、重大な事実を書くのを忘れていた。

山頂に行ったあとに下山するときに、私は薬王院の中にある、トイレのところに行った。
すると以下のような掲示を見かけて、そして普段は通れないその道の門が、開いていたのである。

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しゃくなげ園
開園について
期間:4月29日(金)〜当面の間
時間:8:30〜16:00まで
園内には勾配のある階段もございますので、足元にはご注意いただきながらご観覧ください。
當院
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と、書かれてあって、そして普段は「関係者以外 立入禁止」となっているその門が、なんと開かれていたのである。
これはまさか。
もしかして・・・

その方向には、飯盛杉があるかもしれない。
私が調べたところによると、その方向に飯盛杉はある。
私にはそのように思われたので、「しゃくなげ」など一切気にせず、私は期待して、その道を下った。
すると案の定、飯盛杉が現れた。
飯盛杉はとんでもなく風格があり、オーラがあり、巨大な杉だった。
まさに杉の中の杉。
杉の王様。
そのような風格を、飯盛杉は漂わせていたので、私はしばし呆然として、その飯盛杉に見入ってしまった。
以下、その飯盛杉の解説板である。

===
東京都指定天然記念物

高尾山の飯盛(めしもり)スギ

  所在地 八王子市高尾町二一七七
  指定 昭和三十九年四月二十八日

高尾山から南に下る尾根の登山道沿いにある一際大きいスギが「飯盛スギ」で、幹周り七・五m、樹高四五・〇mあります。
スギは、その美しい樹形が好まれ、古くから社寺境内などに植えられ、また木材として広く植林されたため、日本各地に多くの巨樹・名木が残っています。
「飯盛スギ」もかつては樹形が円錐形をしていたことから、強飯式の碗に盛り上げられた飯のさまを連想し、名付けられたようですが、昭和三十四年(一九五九)九月二六日の伊勢湾台風の被害に遭い、現在はその形がくずれています。
この巨樹のすぐ際を通る小径は旧大山道で、高尾山と相模大山及び藤沢、江ノ島方面を結んだ脇往還でした。
「是ヨリ大山道」と刻した道標が古を偲ばせています。

  平成二二年三月 建設
  東京都教育委員会

  文化財を大切にしましょう
===

と、書かれている。
これをみると飯盛杉は、タコ杉よりも八メートルも樹高が高く、そして幹周りは、1・5メートルも長いということになる。
確かにタコ杉をはるかに上回るような、風格、佇まいを持った、立派な大木であった。
おまけに、いかにもムササビが住んでそうな穴も、目立つところについていた。

この飯盛杉を見れたことが、本日一番の収穫であった。
その後、意気揚々と蛇滝コースで下山して、蛇滝の建物のおじさんにこっぴどく叱られて、なんであんなに偉そうに言われなければならないのだ、くっそーと思い、悔し涙を浮かべながら、下山した。
そして高尾梅郷を歩き、ついでに高尾天満宮という場所もチェックしてきて、しばし歩き、そして高尾駅に到着した。
それから家に帰ってきた。
セブンイレブンで揚げ鶏を二つ購入して、スーパーでは、おろしニンニク、おろし生姜、鶏の手羽元、キャベツを購入して、家に帰ってきて、本日初めての食事として、揚げ鶏二つを貪り食い、そして料理をした。
先日、鶏の手羽元を購入して、今日もまた同じく、鶏の手羽元を購入した。
それをまず鍋に入れ、水を入れ、醤油と、はちみつを入れ、タバスコを入れ、おろしニンニクと、おろし生姜をたっぷり入れて、煮込んだ。
それは後から、食べる。
きっと美味いに違いない。

今日の登山はそのような具合であった。
今日はずっと気になっていた飯盛杉を見ることができ、大満足である。
蛇滝のおじさんからは、心ない口の利き方をされて不愉快極まりないが、それはやはり仏教の精神で、
十善戒の、

不瞋恚(ふしんに)
 にこやかに暮らそう(薬王院解釈)
 耐え忍んで怒らない(仏舎利塔解釈)
 激しい怒りをいだかない(ウィキペディア解釈)

でもって、やり過ごしていくべきだろう。

あのおじさんには、以下の十善戒を、心がけてもらいたい。

不悪口(ふあっく)
 優しいことばを使おう(薬王院解釈)
 乱暴なことばを使わない(仏舎利塔解釈)
 乱暴な言葉を使わない(ウィキペディア解釈)
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